無人搬送車の導入で工場全体に多彩な波及効果
導入効果
- 自動搬送による作業負荷軽減
- 運用コストの削減
- 塗装ラインのタクトタイムに合わせた搬送システムの確立
着荷装置で部品を外されたタグカートは、台車と共に脱荷装置へ進み、塗装を終えた部品を受け取る。
工場内の物流のムダを排除する
ワイテック様は中国地方に4工場と海外2工場を展開し、主に自動車の足回りに関連する部品をトータルに開発・製造しています。石見工場ではシャシー部品を生産していますが、工場内の搬送のムダを排除することが大きな課題でした。上田副本部長様は、工程間での仕掛品や台車の滞留解消をはかるため、トヨタL&Fに無人搬送システムについての情報提供を求めました。
「他の工場ではAGVを既に導入していましたが、小物部品の多いウチではもっと低コストでシンプルなものを探していました。そんな時、タグカートを提案されたのです」
柔軟でシンプル、しかもローコスト
搬送上で特に問題だったのが、塗装ライン前後の部品搬送でした。仕掛品を塗装ラインへ供給し、塗装後に次工程へ搬送する作業は、それまで手押し台車とフォークリフトによっておこなっていました。しかし、部品を載せた台車は総重量が約250kgにもなり、作業者にはまさに重労働でした。また、空台車を留め置くために、生産ラインと同程度のスペースも要していました。
こうした問題をふまえてタグカートの導入に至った理由を、上田副本部長様は次のように語ります。
「安価で導入・運用できることに加え、今までの台車が利用でき、塗装工程のタクトに合わせた搬送システムが柔軟に組めること、障害物センサーの装備など、メリットが多いと判断しました。そして何より気に入ったのは『ピンの上下だけで台車を牽引する』というシンプルさです」
従来の労力を大幅に軽減する効果
ワイテック様より即納の要請を受けたトヨタL&Fでは速やかに製品を手配。現場にテストコースを敷設して検討を重ねました。今では、一直当りの作業時間が480分から182分へと大幅に低減。
タグカートは現在6台が塗装・組立工程を周回していますが、今後は台数を増やし、走路も拡張される計画とのこと。上田副本部長様は「工場全域で無人搬送を実現するスタートラインに立ったばかり。これからですよ」と意欲も満々です。
生産本部 副本部長 上田 元春様
お客様のプロフィール
株式会社ワイテック 石見工場様
石見工場では主に自動車のアンダーボディー(ボディーフレーム、シャシー等)領域の部品生産をになう。
- 住所 : 〒696-0102 島根県邑智郡邑南町中野3605-17
- 電話 : (0855)95-1121
- ホームページ : http://www.ytec-gr.co.jp/