大規模工場の生産性向上に向け、独自開発の物流機器を導入。
導入効果
- テーブルリフター式のため専属オペレータが不要に。
- 搬送速度が早くなり生産性が向上。
- 自動倉庫の入出庫作業の省力化を実現。
ロール紙搬入・搬送設備の開発により搬入速度は2倍に向上。
平成8年新設の佐川印刷日野工場様。同工場のグラビア輪転印刷機は優れた色の再現性と共にオフセット輪転の4倍の面付けが可能な2450mmの用紙に対応。通販カタログのように、大部数かつ印刷の質が売り上げに直結する印刷物を低コストで高速生産できます。
グラビア印刷の需要増に応え、さらなるスピード化、省力化を図ろうと、昨年11月に第2グラビア工場を竣工。同時に3~3.5トンのロール紙をトラックから工場内へ荷下ろしするロール紙搬入・搬送設備を新設しました。
それ以前に使われていたホイストクレーンタイプのロール紙搬入設備は、スピードが遅くクレーンを扱う専属のオペレータも必要でした。その課題を解消するため、テーブルリフター式を採用。4トン近い重量に耐えうる同種設備の設置はわが国初の試みで、導入後は順調に稼働し搬入速度は従来の約2倍に上がりました。
自動倉庫への入出庫作業の省力化を図るオリジナルシステム。
第2グラビア工場竣工に先立つ2000年4月には刷了紙や完成品管理のためパレット用自動倉庫ラックソーター・Pも導入されています。今後の生産増を見据えスペースの有効活用を図るためと、正確な在庫管理が狙いでした。
導入にあたっては、入出庫をより効率的にするオリジナルシステムを採用。3カ所の入出庫口と8列並んだラックソーター・Pの間に設置された5台の高速有軌道台車モービルソーターが、入出庫作業の大幅な省力化を実現しました。
わが国有数の設備を誇る同工場の生産性向上に向けて、佐川印刷様とトヨタL&Fが二人三脚で作り上げてきた数々の物流設備。そこには暮らしを潤す色鮮やかな印刷物をより身近なものとしていく創意と工夫がしっかりと刻み込まれているのです。
ロードソーター(無人搬送車)導入でコスト削減と生産性向上を実現。
グラビア印刷は銅メッキされたシリンダーを彫刻し、その凹部にインキを付け紙に転写します。彫刻を施された銅製シリンダーは、専用の搬送設備を使って彫刻室から印刷機まで搬送されます。しかしそれまでの有軌道式の搬送設備では建設コストが高く、速度の点でも不満でした。
そのため新工場建設時に搬送設備を増やす際、ロードソーターをベースにした無軌道式の搬送設備を採用。軌道設置にかかる建設費のコストダウンと共にメンテナンス面での不安も消え、搬送速度も従来の約3倍になりました。
グラビア事業部メッキ彫刻課 河原 義典様
「シリンダーの搬送が今までよりうんと速くなり、効率良く作業が進行できるようになりましたね」
お客様のプロフィール
佐川印刷株式会社 日野工場様
大規模グラビア印刷工場として 関西唯一を誇る日野工場。
- 住所 : 〒529-1663 滋賀県蒲生郡日野町大字北脇字中畑120
- 電話 : (0748)53-8181
- ホームページ : http://www.spcom.co.jp/