お客さまと“ともに”
目指す先は、
まだ世の中にない倉庫。

ワイン専門商社として、ワインの輸入・販売を中心とした事業を展開する“エノテカ株式会社”さま。創業以来「すべてのワイン愛好家のために奉仕する」ことに注力してきたエノテカさまが、お客さまの大切なワインをお預かりするレンタルセラーサービス事業を開始。今までにない巨大なワインセラーの実現に向け、選んだ場所は天災の少ない栃木県でした。

トヨタL&F栃木株式会社 
物流システム課

古矢 徹 / 
2006年入社

30歳でトヨタL&F栃木に中途入社。前職は小売業で勤務していたが、IT化が進む社会において、もっと世の中に必要とされる仕事がしたいという想いからトヨタL&Fに入社を決める。入社当時から物流システムの営業として勤務し、現在は課長としてトヨタL&F栃木の物流システム課を牽引する存在。

LOGISTICS STORY.01

お客さまの期待に応えたい。
トヨタの看板を背負う、
使命と責任。

私がエノテカさまの担当になったのは2007年。その頃には倉庫の受注がすでに決まっており、お客さまへの納入が始まった時期でもありました。先輩社員から引き継いだ際に、8台のフォークリフトをはじめ、固定ラックやパレット、手押しの台車など倉庫で使うものはほぼすべてトヨタに任せていただいていたことを知り、非常に驚きました。

もちろん、物流に関する要望にすべてお応えできるということがトヨタL&Fの強みであり、その結果お客さまから信頼いただき、受注できた要因ではあったのですが、2007年当時のトヨタL&F栃木で、すべてをトヨタ製品に任せてくれるお客さまは異例。さらにワイン業界では珍しく、倉庫でお客さまの大切なワインをお預かりする「レンタルセラー」の運用。

新たな事業の実現に向けて、エノテカさまから求められたのは、機能性だけではない、倉庫のイメージを大きく変える「見せる倉庫」でした。また、レンタルセラーをきっかけに事業を大きくしていこうというエノテカさまの想いがつまった倉庫。だからこそ、営業として任された際には、トヨタL&Fの代表として大きな使命感と責任感が芽生えたことを今でも覚えています。

LOGISTICS STORY.02

東日本大震災から
ワインを守った倉庫。

2007年当時はまだレンタルセラーとしての役割だけで使用するには、お客さまから預かるワインも少なく倉庫が大きすぎたため、販売用のワインを一緒に保管する通常の倉庫としての機能が必要でした。そのため課題は季節ごとの出荷に合わせて大きく変動する在庫数にどう対応すべきかということでした。

その際に提案したのが、レイアウト変更が容易にできる「ネスティングラック」でした。通常の固定ラックと異なり床に固定しておらず、在庫が多いときには積み重ねてラックにすることができ、少ないときはラック自体を重ね合わせて収納することが可能です。

また、床に固定していなかったことが幸いして、2011年に起きた東日本大震災では、栃木県でも震度6強の大きな揺れに襲われましたが、倒壊することなく、ワインを守ってくれました。震災後、レンタルセラーを希望するお客さまが増加し、エノテカさまからの信頼はもちろん、ワインを預けたいお客さまからの信頼にも応えることができたんだとほっと胸を撫で下ろしました。

LOGISTICS STORY.03

あるべき姿を目指して、
今もお客さまとともに奮闘中。

納入したラックやフォークリフトは、エノテカさまのカラーであるブラックに塗装しロゴマークも入ったスペシャル仕様に仕上げ、「見せる倉庫」として洗練された空間は物流業界でも異彩を放つ存在となっています。しかし、まだまだ「あるべき姿」を創っている途中であります。今はまだレンタルセラーとして使用しているのは倉庫の一部であり、倉庫そのものが巨大なワインセラーとは言えません。

倉庫が完成して10年以上経った今でも、定期的に現場や本社にも足を運び、エノテカさまと何度も話し合いを重ねています。お客さまからお預かりするワインの中には、世界に一本しかないものもあります。そのため私たちトヨタL&Fの使命は、絶対にミスが起こらない管理システムを構築することにあります。

実現に向けてまだまだクリアしていかなければいけないことはたくさんありますが、約40万本のワインが一本一本管理された倉庫などまだ世の中にはありません。完成したとき私にとって一生忘れられない仕事になるでしょう。これからもエノテカさまと “ともに”理想とする倉庫を目指して進んでいきたいと思います。