タイムリーな部材の流れが、生産効率を改善
導入効果
- 「探すムダ」「積み降しのムダ」を解消。
- 各工程内のスペース効率向上。
お客様ごとに完全受注生産
トクラスプロダクツ様は、システムキッチン、システムバス、洗面化粧台、玄関ドア、収納などの生産・加工を行なっています。その特色は、お客様がデザインや材質、サイズなどを豊富な各部材の中から選んだ独自のシステムキッチン、システムバスが、邸別に完全受注生産される点にあります。たとえばシステムバスを例にとると、浴槽、浴槽受け、天井材、床材、小物など、バスを構成するのべ20万点にもおよぶ品番の中から選ばれたパーツにより、お客様にとってのオンリーワン商品をつくりあげています。しかし、そこには生産と搬送において課題がありました。
出荷作業と先行生産に課題
工場は建屋ごとに、浴槽、浴槽受け、天井材などをつくる工程に分かれています。以前は、建屋ごとに生産された部材をつくり置き、トラックで出荷ヤードへ半日単位で搬送していました。そのため建屋ごとにトラックへの積込み作業が必要で、出荷ヤードでは邸別出荷するにあたり、平置きや段積みされた部材の中から、必要な部材を探し、取り出すムダが発生していました。また、建屋ごとの判断による出荷量に応じた先行生産も仕掛かり品が増え、作業を非効率にしている一因でした。
しかし、矢野社長様には課題解決の具体的なアイデアがありました。
生産の同期化により課題を解決
「各建屋での生産を同期化して行い、そのつど小ロットで出荷ヤードに搬送すればスムーズに邸別出荷ができ、併せて生産リードタイムの短縮により生産在庫も減らせる」と考えました。これを実現するためには、各建屋と出荷ヤードを生産ラインのようにつなぐ必要がありました。
そこでトヨタL&Fからの、建屋の工程間搬送に適した、小型けん引車の導入提案を採用。いまではムダな作業はなくなり、また、生産から出荷までの日数も短縮。以前の部材保管スペースは新たな余裕スペースに生まれ変わりました。
「工程間搬送だけでなく、各建屋での生産を同期化する新しいやり方に現場から多少の抵抗はありましたが、よく説明したうえで実行に踏み切りました」と矢野社長様。今では改善の好事例として、グループ各社からの工場見学が後を絶たないとのこと。
「見られることで社員の意識も高まり、品質向上にもつながりました」という相乗効果もあったようです。
代表取締役 社長 矢野 宗治様
「トヨタL&Fの改善ノウハウを学びたい気持ちもあり導入を決定しました。作業者の意識改革が改善のポイントですね」
化成品生産課 課長 鈴木 正好様
「搬送距離が長いので座ったまま走れる点が助かっています」
お客様のプロフィール
トクラスプロダクツ株式会社様
ヤマハシステムバスTZシリーズHグレード1621W
- 住所 : 〒432-8001 静岡県浜松市西山町1370番地
- 電話 : (053)485-1371