重労働だった樽の積降しをなくし、本来の「漬け込み」に専念
導入効果
- 人力による樽積降し作業からの解放
- 複雑な樽管理を簡素化
- 保管能力が増大
「本物」を追求する奈良漬の元祖
奈良漬の元祖今西本店様の歴史は長く、「江戸末期には今の形で商売をしていた。創業はさらに古い時期に遡ります」と、今西社長様は語ります。
漬け込み期間は素材によって異なりますが、最低3年、長いものは9年。じっくりと熟成させます。
「保存食ですから2年間は大丈夫。切ってから2~3日経って召し上がってください。本当の奈良漬の味がわかります」と今西社長様。
平置き段積み状態から1樽を選ぶ苦労
伝統技法を頑なに守ることで、本物の味が継承されてきました。〈下漬け・中漬け・本漬け・仕上げ・極上仕上げ・極上再仕上げ〉と何度も漬け込みを行なうことにより、味わいが深くなり長く保存することができます。
しかし、以前は漬け込み作業を行なう前後に大変な労力を費やしていました。
「平置き段積みされた樽の中から、大の男が4~5人がかりで上の樽を降ろし、下の1樽を選び出す。新しい酒粕に漬け替え、また元に戻す。この作業だけでたっぷり半日はかかります。出し入れの重労働自体は奈良漬の味に何の関係もないから、なんとか改善したかった」。
保管・商品管理能力が飛躍的に向上
ラックソーターシステム導入後、その悩みは解消されました。まず樽の立体保管により、平置き段積み時と比較して、省スペースで保管量が大幅に増大。次に素材・漬け込み時期・過程それぞれについての樽管理がコンピュータで容易に行なえ、目的の樽を簡単に取り出すことができます。また、最下段と最上段では温度が異なるので保管条件を同一にするために、各樽の保管場所は固定化せず漬け替えのたびに、別の段に移動させる工夫がなされています。こうすることにより、各樽は「暑さ・寒さ」を経験し、味わいを均一に保つことができるのです。
「人力による樽の出し入れ作業が解消されて重労働がなくなった分、丹精込めた仕事に集中できます」と今西社長様は満足気でした。
代表取締役 今西 泰宏様
慶応年間より続く老舗の第5代目当主。
お客様のプロフィール
株式会社今西本店様
今西本店様の正面。店の佇まいは昔ながらの味わい。
- 住所 : 〒630-8228 奈良県奈良市上三条町31番地
- 電話 : (0742)22-2415~7
- ホームページ : http://xn--nts622cwtn.com/