「改善提案」で見違えるほどに生まれ変わった物流現場
導入効果
- 適正在庫がわかり生産性が向上
- 作業環境・作業効率も大幅に改善
「自動倉庫を入れる」つもりが・・・
日立バルブ様は工業界で広く使われているマレブルバルブをはじめ、高温高圧配管に耐え得る鋳鋼弁・鍛鋼弁、都市ガスやLPG配管に適したガス用バルブなど、多種多様なバルブを製造しています。また中国企業6社を技術指導し、品質を国内製品と変わらぬ水準にまで引き上げ、中国からOEM製品の輸入量が増えてきました。そのため工場敷地は広いが平積みで場所を取り、「どこに何があるか」は担当者の記憶次第。この状況に秋山様は「自動倉庫を導入するしかない」と判断し、トヨタL&Fに見積りの依頼をしました。
トヨタL&Fの専門スタッフが工場を入念に調査して出した結論は、資本投下しなくても「各工程の整理整頓で充分」というものでした。
社員一丸になって改善に取り組む
過剰な投資はさせずに、「現場の最適」を追求する姿勢に驚いた秋山様。「根本からやり直さなければ」と積極的に改善に乗り出しました。まず、(※1)豊田工業商貿(中国)有限公司と協力し、中国企業6社からのOEM商品の入荷方法を改善。これまで各企業が単独で出荷していたのを止め、各企業を周回して製品を集め同じ船で出荷するミルクラン方式、さらに納入回数も月1~2回から毎週に増やし、在庫を減らしました。「保管」に関しては出荷実績と生産リードタイムから基準在庫量を設定。さらに出荷頻度に応じた重量ラック、中軽量ラックの使い分けや、ピッキングゾーンとリザーブゾーンの明確化、ロケーション管理の導入など、トヨタL&Fのノウハウを最大限に採用しました。「生産」では従来、過剰在庫や欠品の原因であった見込み生産を改め、出荷実績に基づく後補充生産の仕組みを採り入れるため「かんばん」方式を導入。こうして社員が一丸となり数ヵ月にわたって取り組み、見違えるような物流改善を実現しました。
※1 豊田工業商貿(中国)有限公司 : 輸出入、中国国内物流、物流センター運営業務を担当。(株式会社豊田自動織機100%出資)
すぐに表れた改善効果
改善の結果、「適正な在庫管理を維持する仕組みの確立」「作業効率の向上」「目で見る管理」などの効果が表れ、工場で働く人も「とても作業しやすくなった」と喜んでいます。秋山様も「従来とは部分的に作業内容が変わるため、安全面も重視したいと考えていたが、(※2)OPS機能を装備したフォークリフトを導入でき、不安も解消した。トヨタL&Fさんとは今後も改善パートナーとしてつきあっていきたい」と嬉しさが伝わってくる結びでした。
※2 OPS : Operator Presence Sensing
取締役 社長 秋山 三郎様
今回の改善を通じ「トヨタL&Fのノウハウに学ぶ点が本当に多かった」
お客様のプロフィール
日立バルブ株式会社様
中国からの輸入製品はコンテナで港から工場に直接運び込まれる。
- 住所 : 〒510-8102 三重県三重郡朝日町小向200
- 電話 : (0593)77-4711
- ホームページ : http://www.hitachi-valve.co.jp/